私は利根川の下流のほうに住んでいたことがある。
実家を新築し移り住んだのである。
この家が実に不思議で、毎日夕方の5時になると水がピタっと止まってしまうのである。

仕方がないので昼間のうちに水を汲んでおき、これで夜の炊事をするのだ。
でも不便で不便で仕方がない。
何といっても風呂の湯も出なければ、トイレのタンクもすぐ空になる。

そして茶色く非常に不味いのである。

「新築の家ってこんなものなのかねえ」

などと話し合ったりしていたのだが、やっぱりげせない。
1ヶ月程したある日のことである。

その家の近所の人とたまたま話す機会があって。

「うちはいつも5時になると水が止まっちゃって困るんだよね」
「それは水道じゃなくって農業用水だっぺよ」
「ええええええ!」
「農業用水は夕方に水が止まんだよ」

早速、建築会社に連絡をして確認をしてもらう。
驚愕の事実である。まさにその通りだったのである。

農業用水は利根川の水をそのまま引いている。一ヶ月間利根川の水をそのまま飲んで暮らしていたのである。
人間っていうのは結構こんなもんを飲んでも生きられるんだなあって思ったものである。

ちなみに最近なのだがQuoraというQ&Aサイトで回答することに凝っている。
その中にこんな質問があった。

なぜ動物は人間なら病気になってしまうような汚染された水を飲めるのですか?

経験があったためこれに対して「実は汚い水でも飲めるのです。」と回答したのである。
考えてもみれば、インドなんかではめちゃ臭くて死体も流れているインダス川の水を炊事に使っているわけだし。