【最安値で】自分好みのデスクトップパソコンを買う方法

たまラボで使っているパソコン IT機器

デスクトップパソコンはもともと売っているモデルに対して、ある程度カスタマイズできるのがふつうである。DELLやHPといった大手メーカーもこれに対応している。
またいわゆるBTOメーカー(Build To Orderの頭文字で受注生産パソコンのこと)、マウスコンピューターとか、ドスパラ、PC工房といったところは、最初から自由にカスタマイズできるところがセールスポイントだ。

標準構成は安いものの、カスタマイズをすると高くついてしまう!のである。

例えば標準構成でメモリが8GBだったものを32GBにした場合を考えてみよう。
32GBのメモリを普通に買った場合15,000円程度である。
8GBメモリが6,000円ぐらいなので、差額としては10,000円ぐらいであれば、まあいいと思うのだが差額がとにかく高すぎる!

差額の検証①(大手メーカー)

DELLの場合

現在ほとんどのモデルでメモリのカスタマイズができないようである。

HPの場合

HPパソコンメモリ増設費用

+33,000円って!HPのパソコンは標準構成が結構安いので、第一候補だったのだが、高いにも程がある・・・。
普通に部品を買う場合の2倍の値段以上の差額だ。

富士通の場合

富士通デスクトップパソコンメモリー増設費用

そもそも富士通といった日本国内メーカーは標準構成がそもそも高いので、全く選択肢に入ってこないのだが、カスタマイズ料金もべらぼうに高い。50,800円ってorz 期間限定特価でも部品代の約3倍を超えるよ!これだけで安いパソコン買えるわ!
日本国内メーカーが死滅するのも無理からぬって感じ。官公庁や大手企業といったどうしても国産でなければならないという会社以外は買わないだろう。

差額の検証②(BTOメーカー)

BTOメーカーは受注生産なので、標準構成から変更するとしても制作する手間も変わらない。また、パソコンパーツショップを兼ねているので、部品を余計に抱えておく必要もない。
なのでカスタマイズの場合、部品代の差額程度でいいはずなのだ。しかし、大手メーカーほどではないがやはり非常に高くなる。

マウスコンピューター、ドスパラ、パソコン工房、九十九電機という4つの有名BTOメーカーの金額を以下に示したのだが、そろいもそろって約20,000円アップ。同業者の動向を見て、価格を調整しているような気がしてならない。

マウスコンピューターの場合

マウスコンピュータメモリー増設差額

大手パソコンメーカーに比べればだいぶましだが、それでも差額20,000円。非常に高いと言わざるを得ない。

ドスパラの場合

ドスパラデスクトップパソコンメモリ増設差額

やはり差額20,000円ほど。

パソコン工房の場合

パソコン工房デスクトップパソコンメモリー増設差額

やはり差額は20,000円程。

九十九電機の場合

九十九電機デスクトップパソコン メモリー増設価格

BTOメーカーの中ではやや高め。

では自作するのはどうか?

自分でパーツを買ってきて自作すれば、確かに自分の好きなスペックのパソコンを安く作れる。
私は何回かパソコンを自作したことはあるが、しかし、これは正直やりたくなかった。

  1. 面倒
    組み立てたり、個々の部品について開梱したり箱を捨てたりとか面倒くさい。
  2. 合わない部品を買ってしまう
    似たような部品でも規格が微妙に違ったりすると動作しないことがある。そうなると買いなおしである。
  3. 部品の相性が合わないことがある
    これとても重要!本来は動作するはずの部品であっても相性の問題があって動かないことがたまにある。また本来設置すべき場所に他のパーツが干渉して、設置できないといった意外な落とし穴もある。
  4. 組み立てに失敗することもある
    最悪のケースとしてはCPUを差し込むときにピンを折ってしまったというような場合。こんな場合は一番高価なパーツであるCPUを買い替える羽目になる。
  5. パーツの初期不良
    これ、意外にあったりするのだ。
    組み上げても動作しないというケース。
    すでに手元に動作している自作のパソコンがあれば、そのパソコンとパーツを取り換えてみて動作するか確認できるような場合もある。しかし、1台しかないとなると、どのパーツがダメなのかがわからない。
    とにかくスイッチをオンにして、ディスプレイに何も映らないといった場合は非常にやっかいだ。
    組み立てが間違っておらず、相性の問題でもなければ「電源」「マザーボード」「CPU」「ビデオカード」「メモリ」のいずれかが壊れているということである。どれが壊れているか判別が非常に難しいことになってしまう。
  6. 配線をきれいにできない
    最近は自作パソコンはカッコいい透明ケースが多い。
    そうすると中の配線を丁寧に処理しないと、ぐちゃぐちゃな配線が外から見えて見栄えがとても悪い。
    私は不器用だし面倒くさがり屋なのでそのあたりちゃんとできる自信がない。

こんなリスクがあるのであまり自作したくないのである。

ではどうしたのか?

私は最初自分の要件にあうパソコンをそれこそ必死になって探したのである

求めている要件

4Kディスプレイを使った広い画面で快適に事務作業、そしてプラス動画閲覧ができるパソコンである。
事務作業において何も我慢しないパソコンがコンセプトである。
仮に5万円高くなったとしても、3年使うとしたら1ヶ月あたりたったの1,400円の違いである。その程度の金額差しかなければ作業効率を下げる理由がない。ということで、我慢しない構成を考えたのが以下の要件である。

  • グラフィック性能
    全くゲームはやらないのでそれほど多くを求めないが、4Kディスプレイを使うので、ごく最低レベルのゲーミングパソコンぐらいのスペックが欲しい。そうなるとNVIDIAのGeForce GTX 1050以上となってくる。GeForce GTX 1050を買うのであれば、2,000円ぐらいしか変わらないので、GeForce GTX 1650を買うのがコストパフォーマンスがよさそうだ。
  • CPU
    後から追加して機能アップできないので最初からある程度ハイスペックなものを選びたい。8コアを買えば将来的に困ることはなさそうなので、Intelであればi7、AMDであればRyzen7。
  • メモリー
    とにかくChromeというブラウザがメモリを大量に消費する。16GBあればそれでも大体事足りるが、32GBあれば余裕しゃくしゃくである。
  • 記憶装置
    HDDは遅すぎるので論外、SSD一択だが、近年ではSATAより6倍程度高速なM.2 SSDが安くなっており、ほとんどSATAと価格差がなくなっている。なので、M.2 SSDにするのだが、あとは容量だがSSDは頻繁に読み書きを繰り返すと早く劣化するので、半分以上常に空き容量にしておくのが望ましい。
    以前は256GBを使っていてこれだと足りず、512GBだと不足を感じることはなかった。512GBの2倍の1TBにしておけば間違いない。
    といったわけでITBのM.2 SSDに決定。
  • 無線LAN
    LAN配線をしたくないのでできれば欲しい。

確定した構成

CPU AMD Ryzen7 3700X 8コア16スレッド 3.6GHz
マザーボード ASRock B450 無線Lan対応
メモリ DDR4 2666MHz 16GB×2
グラフィックボード NVidia GeForce GTX 1650 4GB
SSD NVMe M.2 1TB
CPUクーラー AMD純正CPUクーラー
電源 500W 80PlusBronze認証
ケース Thermaltake Versa H26
OS Windows 10 HOMEでもPROでもよい

各メーカーではこれがいくらになるのか確認してみる。

これを組むといくらになるのかメーカー別検証①(大手メーカー)

DELL

メモリ32GBとなると、2020/11/04現在ではこの3機種しか選択肢がない。
しかし、クーポンを適用すると左の機種は20%オフだと非常にお買い得度が高い。
私の求める要件だとWindowsをProに変更する必要があるが、179,984円(税抜)で購入できる。グラフィックボードがGeForce RTX2070 8GBとグレードがかなり高いので、これはかなりお買得。
でもゲームや3D CADをやるわけでもないので、私としてはオーバースペックであることは否めない。

DELL デスクトップパソコン メモリ32GB、SSD1TB、Nvidiaグラフィックボード搭載機種

HP

メモリ32GB、i7またらRyzen7、かつSSDで、GeForce シリーズを搭載可能な標準構成は2機種である。法人向けのEliteDesk 800 G5 TW/CTと個人向けのENVY Desktop TE01である。それぞれについてカスタマイズしてみよう。
私個人的にはHPの
ENVY Desktop TE01のシリーズが外見が結構気に入っていて、これは候補ではあったのだが・・・。

HPのデスクトップパソコン i7 SSD Grforce搭載可能モデル

HP EliteDesk 800 G5 TW/CTをカスタマイズすると

一番上のモデル、158,000円~となっているEliteDesk 800 G5 TW/CTをカスタマイズしてみよう。

  • メモリー増設 +33,000円
  • SSDを1TのSSDに変更 +48,000円
  • ワイヤレスLAN追加 +4,000円
  • グラフィックカード追加(AMD Radeon RX 550X LP 4GB) +17,500円
    このグラフィックボードはGeForce GTX 1650より性能が劣る。しかし、その上のグレードとして設定されているNVIDIA GeForce RTX 2060 FH 6GBだと、+45,000円となるためこの辺で手を打っておくことにしよう。

このカスタマイズを行って220,300円(税抜)で、前述のDELLよりもだいぶ高くなった。しかし、DELLもHPもお得なセールをよく行っているし、頻繁に改定されているのでいつもDELLが優位とも限らないのだが、まあこんな金額。

HP ENVY Desktop TE01はカスタマイズの必要がない

個人向けモデル、ENVY Desktop TE01であるが、SSDは512GBしかないのだがここは変更不可。しかし、2TBのHDDも搭載されているので容量的には十分すぎるほどある。
グラフィックボードは
NVIDIA GeForce RTX 2060 FH 6GBであり、変更不可だが性能的には上なのでこのままでOK。

146,000円(税抜)と前述のDELLとほぼ同スペックであるがかなり安い。カスタマイズしないでそのまま購入できるモデルがあれば、大手メーカーのパソコンはそれなりに安いようである。

富士通

どうせ高いってわかっているので見るまでもないのだが・・・。

富士通デスクトップスペック

そもそもメモリ16GBが最大だし、SSDも1TBも選択できない。
GeForce GTX 1650を選択しても、入荷未定とのことで購入できない。メモリ16GB、SSDの最大容量256GBを選択した状態で、税込196,270円、税抜換算178,427円である。
最大でメモリ16GBしか選択できないってどうどういうことよ!

で、グラフィックボードとメモリーを選べるものを選択してできる限り安く構成を組んでみたらこうなった!

富士通の高級デスクトップ

100万円越えだよ!

メモリーを8GBから32GBにするだけで30万円もアップしたりする。マジで意味が分からない。
日本のプログラマはプアな環境で開発していることが多いのだが(Web系以外の業務系のシステムを作っているプログラマさんたちね)、日本のパソコンメーカーで買うからそうなるのかもしれない。
官公庁はこんなぼったくり価格でも買うんだろうなきっと。

これを組むといくらになるのかメーカー別検証①(BTOメーカー)

BTOメーカーの場合は構成は融通がいくらでもきくので、CPUをRyzen7 3700Xを使っている標準構成を選んでカスタマイズしてみる。そうしないと組み合わせが多すぎて大変である。

マウスコンピューターの場合

標準構成モデル名 mouse DT8-G
標準構成 税抜価格 94,800円
OS変更/差額 Windows 10 Home
→ Windows 10 Pro
5,800円
メモリ変更/差額 8GB
→ 32GB
20,000円
SSD変更/差額 256GB M.2 SATA3 SSD
→ 1TB NVM Express SSD
21,200円
グラフィックボード
変更/差額
GeForce GTX 1650 SUPER
→ 変更なし
0円
無線LAN変更/差額 なし
→ ASUS PCE-AC58BT
5,800円
変更後 税抜価格 147,600円

グラフィックボードについては変更ができず、私の想定した要件よりほんのちょっと高めになるが、最終的にはこんな価格。
やはり大手よりは安い。

ドスパラの場合

標準構成モデル名 GALLERIA XA7R-G60S ガリバーカップ2020 応援モデル
標準構成 税抜価格 114,980円
OS変更/差額 Windows 10 Home
→ Windows 10 Pro
5,000円
CPU変更/差額 なし 0円
メモリ変更/差額 16GB
→ 32GB
17,300円
SSD変更/差額 512GB M.2 SATA3 SSD
→ 1TB NVM SSD
6,700円
グラフィックボード
変更/差額
GeForce GTX 1660 SUPER
→ 変更なし
0円
無線LAN変更/差額 なし
→ ASUS PCE-AC58BT
5,980円
変更後 税抜価格 149,960円

グラフィックボードについては変更ができず、私の想定した要件よりちょっと高い。マウスコンピューターより2,000円程高いが、グラフィックボードの差額とほぼ同じである。

パソコン工房の場合

標準構成モデル名 LEVEL-M0B4-R73X-RVS
標準構成 税抜価格 100,980円
OS変更/差額 Windows 10 Home
→ Windows 10 Pro
6,000円
CPU変更/差額 なし 0円
メモリ変更/差額 16GB
→ 32GB
9,480円
SSD変更/差額 512GB SATA SSD
→ 1TB NVM SSD
8,980円
グラフィックボード
変更/差額
GeForce GTX 1650 SUPER
→ 変更なし
0円
無線LAN変更/差額 なし
→ TP-LINK Archer TX3000E
5,280円
変更後 税抜価格 130,720円

お、かなり安く上がった。
パソコン工房カスタマイズ費用安い。

九十九電機の場合

標準構成モデル名 G-GEAR GA7A-E194/T
標準構成 税抜価格 113,455円
OS変更/差額 Windows 10 Home
→ Windows 10 Pro
5,500円
OS変更/差額 変更なし 0円
メモリ変更/差額 16GB
→ 32GB
11,220円
SSD変更/差額 240GB SATA SSD
→ 1TB NVM SSD
13,200円
グラフィックボード
変更/差額
GeForce GTX 1660
→ GeForce GTX 1650
-9,900円
無線LAN変更/差額 なし
→ ASUS PCE-AC68
13,200円
変更後 税抜価格 143,655円

パソコン工房よりはだいぶ高めだが、それでもかなり安め。無線LANがもっと安い部品を選択できれば、さらに更に安く上がるはずなのだが。

BTOで一覧にしてみよう

メーカー 税抜価格 仕様を合わせられなかった箇所
DELL 179,984円
HP 146,000円
  • GeForce RTX 2060 FH 6GB搭載
  • SSD512GB+2TBHDD
富士通 921,050円
マウスコンピューター 147,600円 GeForce GTX 1650 SUPER搭載
ドスパラ 149,960円 GeForce GTX 1660 SUPER
パソコン工房 130,720円 GeForce GTX 1650 SUPER
九十九電機 143,655円

この中で見ると金額だけ見ればパソコン工房が安いが、HPはGeForce RTX 2060 FH 6GB搭載を搭載していることを考えると割安感がある。
パーツ代としては、GeForce GTX 1650は18,000円ぐらい、GeForce RTX 2060 FHは40,000円ぐらいなので、差額を考えるとHPが一番コストパフォーマンスが高そう。
やっぱり世界的な大手メーカーなので、パーツを仕入れる際の価格が安いのと、WindowsをMicrosoftから買う時のライセンス料金が安いのが要因だろう。

組み立て代行サービスはどうか

自分で組み立てるのが安いのだが、様々なリスクを考えると組み立て代行サービスを使うのが一番いいかもしれない。

組み立て代行サービス業者の中に負荷テストを行ってくれる業者が特にお勧めである。組み立て終わった後で負荷を最大限にかけて動作不良を起こさないか?のテストを行ってくれるのだ。
一見ちゃんと動作しているようでも、メモリやマザーボード、電源といったパーツに不具合があると、CPUに最大負荷をかけ続けると動作しなくなることがある。
そのあたりの負荷テストを行ってくれる業者があるわけだ。

BTOメーカーでもこのようなサービスはやっている。

  • 九十九電機
    組み立て代金と合わせて17,500円(税別)。
  • パソコン工房
    組み立てと初期設定で20,000円~(税別)、それにプラスして負荷テストは別途。
  • ドスパラ
    組み立てと初期設定で18,600円(税別)、それにプラスして診断サービスというサービスがあり、この料金は残念ながらWebサイドだけでは不明。

九十九電機が一番安い。

というわけで、九十九電機で組み上げてもらうといくらになるのだろうか?

項目 品名 税抜価格
CPU AMD Ryzen 7 3700X With Wraith Prism cooler 39,800円
マザーボード ASRock Fatal1ty B450 Gaming-ITX/ac 12,372円
メモリ Crucial W4U2666CM-16G 13,164円
SSD Crucial P1 CT1000P1SSD8JP 10,891円
グラフィックボード MSI GeForce GTX 1650 D6 VENTUS XS OCV1 15,000円
電源 Thermaltake SMART 500W STANDARD PS-SPD-0500NPCWJP-W 4,280円
ケース Thermaltake Versa H26 Black /w casefan CA-1J5-00M1WN-01 3,960円
OS Windows 10 Pro 18,300円
組み立て費用 17,500円
合計 135,266円

5,000円程パソコン工房を上回った。一番安いのは130,720円のパソコン工房って結論である。

そして最安値は

パソコン工房を下回る金額で同じスペックのパソコンを組んでくれないか?
という無理なお願いを知り合いの業者の未来クリエイトさんにしてみたのである。

「うーん、パソコン工房さん安いですねーーー。それより安く組むの難しいです・・・。」

と渋っていたのだが結局やってくれたのである。

130,500円(税抜) 税込だと143,550円である。

この金額でやってくれるそうである。組み上げてから1日間の耐久テストと、1か月の保証込みである。
というわけでやってきたのが我が家のパソコンである。

超カッコいいです!

無線LANのアンテナがお茶目ですねーーー。

というわけで、あまり儲からなくてしんどいそうだが、未来クリエイトで買ってしまうのが吉である。

特設ページを作ってくれたのでこちらからどうぞ

※2021年6月現在 特にグラフィックボードの価格が非常に高騰していてこの金額で提供するのは無理な状況らしい。確かに値段は倍ぐらいになっているものなぁ・・・。

コメント

  1. pepper より:

    僕もほぼ同じ構成を考えていました。
    参考になりました。

    • tama より:

      この構成はすごくいいです!全然何も我慢しないでつかえるというノンストレスな環境です。
      是非参考になさってください。

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