体感アーティスト立松正宏氏を見ました!

立松正宏氏の演奏風景 見聞録つまりエッセイ
立松正宏氏

※この記事は2005年に執筆したものですが、2019年に加筆修正をしています。

上野公園に行く用事があって(上野精養軒に結婚式におよばれ)、そこに立松正宏氏はすごい存在感で存在していた。
サイクリングスーツを着て、演奏しているその姿はちょっと異様だ。しかし、彼のパフォーマンス、音楽性、スタイルはすべてひとつの統一されたコンセプトに集約される。

「自然な生き方」

これだ。
自分の生きている現在の対極にある。

「ザイラ」と名づけた自作の木琴を演奏しているのが実によい。本当によいのだ。

「ポコポコポコポコ、ポコポコポコ」

原初的な楽器ではあるのだが、並々ならぬエネルギーが伝わってくる。スピード感、躍動的リズム感が非常に心地よい。すばらしい腕前である。この木琴は自転車で運べるよう、コンパクトに巻くことができるようになっているのだ。話によれば、この木琴を引っさげて演奏の投げ銭で生活しながら、オーストラリアを縦断したとのこと。いいねえ。実に。

自分が、生活の中心にある。という生き方に最近はしみじみあこがれる。ビジネスの展開が自分の都合に優先するという生活が長いので、自分を取り戻したいとかねてから思っていて、
「こういう生き方ってありだな」
と、勇気付けられたりしたものだ。
この日本の中ではまあ飢え死にすることはまずないわけで、好きなことをやってほかの人を喜ばせて生きるという生き方を志向する人がもっといてもいいのではないかと考えさせられた次第。
ちなみに、早月堂書房より2005年5月15日発売になった「ジャンクビジネス」に立松氏のことが乗っているということを本人から聞いたので購入して読んだ。
しかし、演奏のすばらしさや、エネルギー感や、たくましさはまったく伝わってこない。
ジャンクビジネスという、一種のドロップアウターの職業に従事する人という取り上げられ方であるが、私は納得しない。
彼は一級のエンターテイナーだ。間違いない。

※この頃は自転車に興味がなかったのだが、今だったらこの自転車に対してすごい食いついたと思う。
KHSのランドナーだよなあ、超カッコいい。今でも活躍していらしゃるようである。だいぶ嬉しい。

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