法人成りしないことにした理由

私の仕事について

消費税を払う事業者になったので、そろそろ法人成りするかと思って税理士先生に相談しに行ったのである。
結論としては「法人成りしないほうが得」ということになった。

飲み屋さん以外の場所で「社長さん」と呼ばれてみたかったので、法人成りしようと思っていたのだが、思いのほかデメリットがでかかった・・・。

その理由とは社会保険である。

法人成りすると、従業員が自分一人しかいなくても社会保険への加入が義務になっている。この社会保険の負担がめちゃくちゃでかい。
従業員として給与の15%、会社がそれと同額の負担をしないといけない。

仮に月給40万円(社長一人の会社だから役員報酬だね)とした場合、月間12万円にもなる。そうすると恐ろしいことに年間144万円である。
国民年金より厚生年金は受け取れる額は増えるものの、将来どうなることやらさっぱりわからないし、国民年金の赤字を厚生年金で埋め合わせようなんて「令和に年金大改革」も進められてるし・・・

要は会社組織にすると、給与の30%を社会保険で納めなければならない。
それにプラスして事業税だの、所得税だの、住民税だのである。
もう納税するために仕事をするようなものである。

まあ、これは会社員であったとしても同じことで、給与が40万円の会社員だとしたら、やっぱり同じことである。もし、法人負担分を給与として考えれば46万円の給与と同じことだ。

消費税が8%から10%に2%上がったときは世論が沸騰するほどの騒ぎだったが、それどころの話ではないのである。

厚生年金保険料は議論もないまま徐々に高くなっている。消費税だとあれほど議論するのに、このあたりはほとんど議論された形跡がないのである。
日本はデフレだと騒いでいたり、正規雇用を増やせと言ったりしているわけだが、デフレ脱却や、非正規雇用の問題解決は難しいよねと思うわけだ。

会保険料は下記の推移を見てもらうとわかるように年々高くなっていきます
出典:Money LifeHack
このサイト運営者が、健康保険料・介護保険料(政府管掌・協会けんぽの全国平均)、厚生年金保険料の推移をまとめたものである。

給料上がらないっていわれるのもそりゃあそうだよね。
3割も払うのだから、そりゃあ手取りが上がりはしないし、正社員にしたら社会保険を企業側からすれば払わないといけないわけだから、正社員にするのは二の足を踏む。
まあ、非正規雇用よりも正規雇用のほうが解雇しにくいという要因もあるが、社会保険の負担もでかすぎる。

法人成りすると様々な税制上のメリットはあるが、その税制上のメリットを打ち消して余りあるのだ。
まあ、役員報酬を月額20万円とかにしてしまえば、社会保険料は月間6万円ぐらいで済む。
しかし、月給20万円では生きられない。私の友人などはそんなふうにしているらしいが、子供もいる家族持ちでは不可能である。

そんな事もあって、せっかく法人化したのに個人事業主になるという「個人成り」するという会社もあるという。

といったわけで、とりあえずこのまま法人成りせずに、個人事業主として生きていくことにしたのである。
飲み屋さん以外の場所で「社長」と呼ばれるようにならないのは残念である。

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