私はボンネットに飛び乗ろうとしてジャンプした。
しかし、いかんせん運動不足の中年男性の体力である。
なんとか、轢死だけは免れたものの、ボンネットに腹ばいになってかろうじて難を逃れただけである。
左に大きく転回し振り落とそうとする。
落ちるっ。
そう思った次の刹那に、
「ガジャーン」
大きな音がして、車はいきなり止まった。
急な停止のために、私はフロントガラス、天井を転がり車の後ろに落下した。
アスファルトに叩きつけられた衝撃の激しい痛みで、立ち上がることができない。
でも、逃げなければ。
這って少しでも逃れようとする。
動けない。
でも、車は動こうとしない。
痛みに堪えて車につかまりながら立ち上がり車内を見る。
運転席側の窓ガラスが割れていた。車内の男は泡を吹いて悶絶している。
シートの足元を見ると大きな石が転がっていた。
誰かが私を助けてくれたのだ。彼女か?
そうだとしか考えられない。私を失うことは金づるを失うことだし、ここで私が事故死したということになれば、捜査の手が及ぶのは必至である。
私は周囲を見回して彼女の姿を探す。
しかし、いないぞ。
仕方がない。彼女が出てくるのを待つか。
車をそのままにして、玄関が見えるところで待つ。
そこで、私は見知った男が玄関に近づいてくるのを見た。
スーツ姿のその男には確かに見覚えがあった。
部長である。部長が助けてくれたのか?
ならば、何故部長がここにいるのだろうか。
・・・わかったぞ。そういうことか。
※画像はこちらからお借りしました
コメント
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脱皮直後のカニがおいしくないというのを初めて知りました!私にとってトリビアでした!
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ところで、いつの間に8話になったんですか(笑)?この話に決着がついたら、うちのブログにも遊びにいらしてね♪(←良子風 ̄∀ ̄)♪
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なんだか、ブログのタイトルもまたまた変わって、内容もかなり変化してますね。びっくりしました。遡って読んでみます。タイトルがすごく変。オマージュって何だ?しかも、カニだぞ。思わず調べてしまいました。
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オマージュってカニの料理方法かと思ってました(恥*^^*)そういう意味とはしりませんでした。
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ようこ様>どうやら脱皮直後のたらばは売り物にならないらしいです。私もこの小説を書かなければそんなこと調べもしなかったと思います。勉強になったなあって思いますよ。人生は勉強だ。
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***様>するどいですね。っていうかみえみえかも
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人魚様>了解です。たまに見てはいるんですけどね。最近ブログが重くてなかなかコメントが出来ませんですね。すいません。また伺います。
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四角菌様>タイトルの変さではもうとびきりだと思います。正しい日本語であれば、カニへのオマージュだと思うのですが、こっちのほうがキャッチーなのであえてこの変なタイトルのままにしてます。是非に感想いただけたらと思います。
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ゆき様>確かにこのタイトルから見ると料理法に見えますね。カニのグラタンとかそんな感じですなあ。大丈夫です、私はこのタイトルの意味の分からなさで興味をひこうとしているだけなので。タイトルに取り立ててあまり意味はないです。
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カニのポタージュ?ブロマージュ?たしかに料理法みたい(笑)。んで、話はミステリ方向ですか?あと何話で完結ですか?(←質問攻め^^;)
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カティ様>あとたぶん2話で終わると思います。って、この間も同じようなことを言った気が・・・。そうですね、ミステリーにするつもりは当初さらさらなかったのですが、どうしてこうなってしまったのやら、私にもよくわかりません。
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あー!惜しい!7話の終わりで忍者みたいにジャンプって思ってたけど、体力不足ですね(笑)部長…そういうことですか…これも次のお楽しみ♡塾長がんばってね☆
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ああ、なるほど!!じゃあ9話はかくかくしかじかになるんですねっ。って詳しく書けよ、私(--;。単に不倫のお話じゃないのね・・・
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ねんね様>わたしも、忍者みたいに飛ぶことを考えていたのですが、自分ができるかっていうとできそうにないので、多分主人公にはできないだろうって思った次第。自分が基準なわけらしい。最近からだがなまっていて、座りすぎで腰痛が・・・、っていう体たらく。そうそう、がんばりますよぉ。
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人魚様>はい。かくかくしかじかです(笑 自分は最初は単なるナンセンス小説のつもりだったし、2話完結のつもりだったんですけどねえ。不思議ですよ。なんで、こんなマジな話になってしまったのやら(マジではとはいえないといううわさもありますね)
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今日はここまで読みました。明日以降続きを読みますね!
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つるまき先生>お越しいただきありがとうございます。このようなものを読まれると実に恥ずかしいです。赤面の至りというのはこのようなことをいうのではないかと。